ティファニーランプが再流行?!
インテリアデザインの世界では再流行する装飾品がたくさんあります。その中の一つ、ティファニーランプの最初の流行は2世紀前でした。色とりどりのステンドグラスのランプシェードは一気に注目を集めたのです。
ティファニーランプは市場に並んだその日から人気を博しましたが、それも永遠には続かず、1958年には人気に陰りが見れられました。しかし80年代になり、再びインテリアとして注目を集めます。
ファブリル・グラスからティファニーランプへ
チャールズ・ルイス・ティファニー(ティファニー&カンパニーの有名な創業者)の息子であるルイス・カムフォート・ティファニーは芸術家でインテリアデザイナーで装飾家でした。若い頃から美術に造詣が深く、ガラス製造に興味を持つようになりました。
家業でも成功していましたが、彼はガラス工芸への道に惹かれていきます。そして間もなくして自分でビジネスを立ち上げ、1885年に自分の名をつけたガラス工芸スタジオであるティファニー・スタジオを立ち上げます。
ティファニー氏は中世のガラス製造方法を細かく研究しました。中でも、焦点を当てたのが14世紀の作品でした。
研究の結果、彼はガラス製造の工程を革新し、大きな成功をおさめます。ガラスを溶融する段階で色を添加することにより、多くの色やトーンを生み出せるようになったのです。
この技術は「ファブリル・グラス」と名付けられ、数年の後には、ティファニー氏はガラス、ニス塗装製品、陶磁器などすべての自社製品に対して、「ファブリル」の名前を使うようになりました。
ルイス・カムフォート・ティファニーは、アールヌーヴォーの代名詞となったのです。
アートを照らすために明かりを使う
電球が広まると、ティファニーはそれをチャンスと見ました。彼の作品を照らすために電球の明かりが使えることに気付いたのです。そこからステンドグラスのランプシェードをつけたランプの製造を考え始めます。
電球の明かりがあれば、夜でもステンドガラスの美しさを楽しむことができます。
1895年から、彼はティファニーランプを商品化し始めました。ファブリル・ガラスと磨かれたブロンズでできた土台というデザインです。ランプの周りは銅でできた薄い層で覆われており、ランプは鉛で溶接されていました。しかし今日のティファニーランプは、錫と鉛の混合物で溶接されています。
300人以上の職人による質の高い作品。ティファニーランプが美しい装飾品として歴史に名を刻んだのも当然のことです。その結果オリジナル作品は非常に高価となり、それは現在も変わりません。しかしお手頃な価格のイミテーションもたくさんあります。
装飾品として
ティファニーランプは高級なインテリアです。多くの人が玄関、リビングルーム、廊下、そしてキッチンにさえも飾りたいと思うことでしょう。
19世紀、デスクランプのモデルが世界を席巻し、オフィスや居間に飾られました。スタンディングランプのモデルも人気があり、50年代の終わり頃には、シーリングランプが大流行となりました。
80年代に入ると、インテリアデザイナーたちが再び、ティファニーランプを使うようになります。今日では、ティファニーランプが市場を独占するようなことはありませんが、今でも多くの人の目を引き付け続けています。
あなただけのティファニーランプを作ろう!
美しいティファニーランプを家でも楽しむために、大金を費やす必要はありません。いくつかの簡単な工程だけで自分だけのイミテーションが作れます。用意するのはこれだけです。
- 楊枝
- 絵筆
- アルコール
- 布
- 油性マーカー
- 液体鉛のチューブ(アウトライン用)
- 水性ガラス塗料
- ガラスランプシェード
ランプを作る工程は簡単です。まず、アルコールを浸した布でランプシェードを拭きます。次に、油性マーカーでデザインを描きます。
油性マーカーが完全に乾いたら、液体鉛で縁取りをしていきます。この時に鉛を出し過ぎると線が太くなるので注意しましょう。
鉛が乾くのを待つ間、はみ出した箇所を楊枝で取り除いて、線を細くします。その後で絵筆を使って色を付けます。色付けが終わったら、乾かして完成です!