家族写真:失われつつあるインテリアの伝統

長きにわたって家には家族写真が飾られてきましたが、最近では、あまり一般的ではなくなっているようです。何が起こったのでしょうか?
家族写真:失われつつあるインテリアの伝統

最後の更新: 19 5月, 2020

家族の写真を部屋に飾るというのがこれまでの伝統でしたが、愛する人の写真を家に飾る人が少なくなっている傾向があります。

社会の変化に目を向けるのは興味深いことです。インテリアの世界も同様に、ある時代に使われていたインテリア要素は古くなり、新しいものが登場する傾向があります。

ただしそうしたものの中には、見苦しくなったり古びてしまったりするだけではなく、現代には不適切だということで、全く使われなくなるものもあります。

インテリアとしての家族写真の役割

家族写真:失われつつあるインテリアの伝統 壁に飾った写真

家族写真は、プロの写真家が撮影し、美しいフレームに入れて飾られます。基本的に家族写真とは、家族の姿を捉えた画像です。家族写真の目的とは、写真に写っている人を思い出すことです。

家族の写真には、一般的にはクリエイティブな側面があります。写真の被写体はランダムに登場するのではなく、美しい景色を背景としたり、他の人と一緒に写真に収まっています。

家族写真は、大切な思い出を永遠に伝える方法で、家の一部となってそこに住む人に大切に愛されている人を表します。

家族の写真は、確かな過去と現在を反映するものです。

なぜ家族写真をインテリアに使用しなくなったのでしょうか?

家族写真:失われつつあるインテリアの伝統 古いカメラ

近年では、家族写真は家のインテリアとして思い付く最初のアイテムではなくなってきています。また、家族写真は時代遅れだからあまり好まれないという意見もあるようです。それはどうしてなのでしょうか?

これは、家のインテリアに、よりモダンなインテリアデザインを求める人が増えているからかもしれません。ここからは、考えられる理由をいくつか見ていきましょう。

  • 写真が古臭いと感じている:写真を飾るというのは20世紀前半のコンセプトと考えられることがあります。写真はまた、亡くなった家族や現在も元気な家族を思い出すものですが、これは世界中で衰退している概念です。
  • テクノロジーの進歩:現像した写真の必要性が劇的に減り、デジタルで写真を保存するようになりました。現在は、写真を見たいときはいつでも、リビングルームに行ったりアルバムをめくる必要はなく、携帯電話やコンピュータなどにすべて保存されています。
  • 別の観点から見ると、リビングルームとベッドルームのインテリアの変化が考えられます。最近では、シンプルさがトレンドとなっているため、必要なものだけを使う暮らしの中で、棚などに不必要なアイテムが増えるのを避ける傾向があります。

人生におけるすべてのものと同じく、トレンドは常に進化し変わっていきます。新しい選択肢が登場して、これまでと異なるスタイルを提供するのは当然の流れと言えるでしょう。

新しい美的概念

家族写真:失われつつあるインテリアの伝統 美しい概念

現在の私たちは、家族写真をこれまでとは別の方法で使用します。枕カバーや壁のステッカーへのプリント、そしてデジタルフレームなどの新しい形式で家族写真が使われることが増えています。インテリアの世界は、思い出を伝える新しい方法を見つけました。

  • ポートレートや写真をリビングルームに飾る人は、もちろん今でもいますが、以前のように暖炉の周りの装飾であるマントルピースやナイトスタンドを写真でいっぱいにすることはないでしょう。
  • ミニマリズムなどをはじめとするインテリアの新しいトレンドは、昔ながらのインテリアと衝突する傾向があります。新しいトレンドは、特定のインテリアのテーマを避けて中和する傾向があります。
  • シンプルさ−美的な理由や掃除などの理由から、オブジェクトやインテリアで埋め尽くさない、邪魔なものがない空間を望む人が増えています。

写真をインテリアに使うときの推奨事項

家族写真に関する推奨事項

家族写真を飾るのが大好きで、リビングルームやベッドルームに写真を飾る場合は、次のアイデアを試してみませんか?

  • スペースをすべて埋めてはいけません。たとえポートレートと呼ばれるタイプの写真であっても、厳選してください。これまでのように、棚を写真で埋め尽くさないように気をつけましょう。
  • 写真は見える場所に飾りましょう。例えば、写真をフレームに入れて、絵画のように壁に掛けます。または、小さな写真を使って棚を飾るのも良い方法です。
  • バランスを大切にしてください。スペース全体を写真で埋めないようにしてください。写真をインテリアのディテールの一部として使用しましょう。